現実拡張・対話設計・創造支援
苗村研究室では,物理×情報×人間の創発的な連鎖を促す情報メディアの研究開発を通じ,心の豊かさに資する科学技術の開拓に取り組んでいます。物理制御(光学設計・回路実装)・情報処理(機械学習・信号処理)・対話設計(行動誘発・情動喚起)に基礎を置き,普遍的な理論体系を構築するとともに,システムを設計・実装していきます。さらに,その成果によってもたらされる人々の新たな「体験」を,心理実験を通じた評価やアート表現へと結びつけていきます。
研究分野1
現実拡張・バーチャルリアリティ
多人数が集う場における拡張現実感(AR)・バーチャルリアリティ(VR)技術として,現実世界を物理的に拡張する以下の研究を進めています。
(1) 実物体と映像を混在させる空中結像光学系(ReQTable, AIR-range, ViPlate, GoThro, EnchanTable,HoVerTable PONG,MARIO)
(2) 映像に「情報を宿す」不可視情報重畳インタフェース(LCD色変調, 可視光通信プロジェクタPVLC)
(3) プロジェクタ光によるロバストな機械群制御(NavigaTorch, Phygital Field)
(4) メタバースにおけるHMDユーザの支援(視線誘導・多人数鑑賞補助・酔いの低減)
研究分野2
対話設計・インタラクションデザイン
さまざまな場面における円滑なコミュニケーションのために,人々の行動を誘発する以下の研究を進めています。
(1) 多人数会話と個人対話を切換えるオンライン音声ツール・テキストチャットにおける感情表現(Switchie-Talkie, EmoBalloon)
(2) グループワークにおける創発支援(なるほどボタン,SHelective Plus)
(3) 来館者とミュージアムを結ぶコミュニケーション支援(Peaflet, CoPlet)
(4) 筆記作業や学習を促すインタラクションデザイン(EchoSheet/WriteMore,英単GO)
研究分野3
創造支援・デジタルファブリケーション
中山未来ファクトリー, みんなの首里城デジタル復元プロジェクトなどの創造的なプロジェクトを通じて以下の研究を進めています。
(1) 3Dプリンタを活用した機能の創出(corobos, 3D Printing Firm Inflatables, PneuModule)
(2) 機能性素材を活かした紙面インタフェース(Inkantatory Paper, Hand-rewriting)
(3) ポスターデザイン・ショートビデオ制作のための支援ツール
(4) 映像の誇張表現(E-IMPACT/マンガパース)