EEIC 東京大学工学部 電子情報工学科・電気電子工学科

所属学生の声

充実した環境で、新たな研究分野を切り開く
好永るり佳さん

小野・井研究室 修士1年(電気電子工学科出身)

理科二類から電気電子工学科に進学された好永さん。卒論では研究室の中で新しく立ち上げたテーマに取り組み、優秀卒論賞などを受賞されました。そんな好永さんに、学科での学生生活についてうかがいました。

ーEEICを選んだ理由をおしえてください

もともと電気系・情報系に興味があったのですが、機械系や建築系などにも興味がありました。

EEICについては学科ガイダンスもそうだが、それ以前から知っていました。中学の頃からやっていたプログラミングに興味がありましたが、関連学科の進学選択底点が高いことを踏まえ、最終的にハードウェアなどにも軸足をおきながらプログラミングなどにも関われるEEIC(電電)を選びました。理科二類から工学部に行く選択肢は多くなく、他の学科と迷うことは少なかったです。

ーどういった研究をしていらっしゃいますか

絶縁体のバンド構造を明らかにする研究をしています。金属と絶縁体の界面でのバンド構造の解析を通じて絶縁破壊の解明につながる研究をしていて、X線光電子分光法(XPS)にて測定を行いました。

絶縁体のバンド構造の解析は、従来は作製したデバイスに電流を流し、流れてしまう電流量を測定することによってバンド構造を間接的に明らかにする手法が多かったのですが、提案する測定手法では直接バンド構造を解析することができました。

学部4年の時所属していた熊田研究室では異色のテーマですが、新しいテーマを新任の佐藤先生と立ち上げ、小林正起先生(編注:XPSの専門の先生)との協力によって実現しました。佐藤先生もXPSについては知らない、という状況からスタートしました。先生持ち込みのテーマで、最初は指導教員にみっちり指導してもらい、その場で結果の見方などを学んでいく感じでした。最初は結果のスペクトルを先生に共有してフィードバックをもらう、という段階からだんだん自立していった感じです。

対面でもSlackでもすぐにレスポンスを貰え、論文の書き方、図の作成方法なども博士課程の先輩にきっちり教えてもらえました。学生間でのピアレビューなどのしくみもありました。

ー研究室の雰囲気をおしえてください

同期と仲良くなれます。自分の場合は元から仲良い同期が多かったが、先輩などとも親しくなり、同じテーマを扱っている先輩や面倒見のいい先輩などと親しくなりました。4年生終了時に先輩と旅行に行ったりもしました。

修士課程に進学してから女子の後輩が出来たので、ぜひ仲良くなりたいと思っています。研究室配属前から横のつながりは結構あって、たとえば同期のSlackが立ち上がっており、雑談チャンネルなどもあったので遊びに行く予定やZoomの雑談の機会などがありました。対面の時は、講義の際も近くの人に相談したりしやすかったです。

ー先生は親切ですか。また、自習室や実験設備などは充実していましたか

対面のときはもちろん、オンライン授業化のときも綿密に、質問しやすい講義設計や質問対応などをしてくれました。なので、授業でわからないことがあっても、同期仲も良いので心配する必要はあまりないです。自習室はあまり使いませんでしたが、オンライン授業時の空き教室などにはよく行き、同期と相談したりしました。自分はクリーンルームなどを使っていたが、実験設備の空き待ちはあまりありませんでした。これは東大内だけではなく外部の施設も利用していたことが理由かもしれません。

ーEEICは忙しいと聞きますが、プライベートとの両立などは可能だったのでしょうか

2Aが一番忙しく、多く授業を取る人は大変そうでした。昔は取得単位の合計点で研究室配属が決まっていましたが、今は平均点制度となったので無理する必要はなくなりました。自分はあまり多く履修しなかった方だと思います。合計点制度当時のイメージが残っていますが、今は他の工学部学科と比べてもあまり忙しくないと思われるので、忙しいというイメージで進学をやめるのはもったいないですね。研振りに関しては、上位科目の平均点をとる、などしばしば制度が変わっています。

ーEEICは女子比率が少ないですが、苦労したことや良かったことはありますか

苦労することはあまりなかったです。趣味の野球観戦が男性に多い趣味だということもあり、男性と話が合わないこともありませんでした。女子Slackなどもあったり、同期の女子と食事に行ったりすることもありましたし、人数が少ない分より親密になったかもしれません。また、1割以上はいたので、少なすぎるということもないです。

EEICを目指す女子には、女子であることを理由に遠慮する必要はないと伝えたいです。

ー今後の進路や、EEICを目指しているB1・B2へのメッセージがあればお願いします

進路については、修士では別の研究室に行ったので、新しく計測系のテーマを立ち上げたいと考えていて、修士卒業で就職したいと思っています。学科の就職支援もあるようです。EEICを目指している方には、オンラインでも対面でも同期仲は自然に形成されていきますし、研究室に入ってからもサポートは充実している、ということをお伝えしたいです。最近流行りのプログラミングの他にも、ハードウェアとプログラミングを結びつける内容の講義などもあり、面白いです。

一覧に戻る