
実際に作製した青色LED
工学部は、大学1・2年生向けに工学体験ゼミナールを開講しています。工学体験ゼミナールは、各専攻からテーマを提供されており、現在ではその分野も多岐にわたっています。履修した学生は、夏休みの一週間を利用して担当する先生の研究室で講義を受け、実際にモノづくりを行います。開講当初から人気の高い「青色LEDを作ろう」を担当し現場で学生を指導していらっしゃる電子工学専攻の杉山 正和准教授に話を伺いました。
エンジニアの精神を伝えたい
青色LEDの発明は、エンジニアの精神をよく反映しています。というのは、青色LEDは原理では作製可能であるけれども、実際には、長い間、作製不可能でした。その不可能を可能にし、世の中のニーズを満たしたというのは、まさにエンジニアリングの精神だと思います。「青色LEDをつくろう」では、その精神を伝えるために必要な原理や背景を教える講義から始まります。しかし、青色LEDの原理や背景を理解するには、学部上級生程度の知識を要するため、簡単ではありません。そこで、私は、高校の科学の知識でわかるように工夫して説明しています。多くの学生は、原理を理解し、難しさや可能性の広がりに興味を示しています。
ものづくりの辛さ
講義で、一通り青色LEDの原理や作製方法を説明した後は、実際にLEDの作製に取り掛かります。青色LEDの作製には、複雑な環境制御や長い待ち時間など、煩雑で面倒なことが多くあります。しかし、それらを実際に経験することで、モノづくりは簡単ではないということを理解してもらうことを目的としています。
実際に光らせる
作製した青色LEDに電流を流し、青色LEDが実際に光ると、みな声をだして、感動します。何人かの学生は、写真をとる、持って帰るなどして、良い思い出としているようです。しかし、同じように作った試料でも、光り方や色が異なったりします。原理通り作っても同じように作ることはできない、それがモノづくりの難しさだということがわかってくれればと思っています。そこで、光強度と電流の関係をグラフにし、なぜ光り方が異なったのか、みなで考察します。さすがに、高度な考察をする学生はいませんが、みな斬新なアイデアを提案します。
合同発表会
電気・電子工学専攻で開講されている14テーマに関しては、最終日に発表会が行われます。履修者は、テーマごとにプレゼン資料を作成し、発表を行います。自分達が行った活動を人に伝えるという作業は将来どのような分野に行っても役に立つものです。大学1・2年生では、そのような発表をする機会は少ないので、本ゼミでの経験は、貴重であると考えます。
進学振り分けの前に、大学1・2年生が学科について、具体的に何を行っているのかということを知ることは、とても難しい。同ゼミを通して、学科の具体的なところ知り、進学先を決めるのはとても有効だと思います。工学体験ゼミナールは「青色LEDを作ろう」以外にも多数テーマが存在するので、是非、進学前に受講するといいのではないでしょうか。
(インタビューア 坂田 修一)







